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決勝リポート

最終決戦は大接戦の三つ巴に!
マヂカルラブリーがリベンジ優勝!!
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3年ぶりの決勝進出で、R-1&M-1のW優勝!
東京芸人としては実に5年ぶりとなる王者が誕生

昨年、令和最初のM-1王者となったのは、全国的には無名だったミルクボーイ。彼らはこの1年、M-1史上最高得点をたたき出した漫才をひっさげ日本全国を笑わせ続けた。
多くの芸人たちが苦境にたたされた2020年、出場者数は史上最多の5,081組に。今年も4分間で「とにかく面白い漫才」を披露した漫才師が、新たにM-1王者の称号と、賞金1000万円を手にすることができる。
しかし今年は新型コロナウイルスの影響により、芸人たちは舞台に立てる機会が激減。「M-1グランプリ2020」も1回戦を無観客で行うなどの影響を受けた。そんな苦境の中でも、漫才の腕を磨き続けたオズワルド、ニューヨーク、おいでやすこが、マヂカルラブリー、東京ホテイソン、アキナ、錦鯉、ウエストランド、見取り図の9組が見事決勝に進出。うち初出場は、おいでやすこが、東京ホテイソン、錦鯉、ウエストランドの4組。決勝を経験しているコンビはもちろんのこと、「R-1ぐらんぷり2020」優勝のマヂカルラブリー・野田クリスタル、ピン芸人同士のコンビ・おいでやすこが、歴代ファイナリスト最高齢49歳の錦鯉・長谷川と東京ホテイソン・たけるの24歳差という年齢差なども注目を集めた。
大会は、トロフィー返還のためリムジンで移動するミルクボーイの生中継からスタート。リムジンの中では、「M-1グランプリ」にテーマを変えたおなじみの漫才を繰り広げた。司会は今年も今田耕司と上戸彩。上戸は「ほんとにうれしいです。今年は特別な1年になりましたからね」と大会開催に安堵。
審査員はオール巨人、上沼恵美子、立川志らく,富澤たけし(サンドウィッチマン)、中川家・礼二、塙宣之(ナイツ)、松本人志(ダウンタウン)の7名。富澤は「1年のうちで一番緊張する日」とコメントしていた。

写真今年も出場順は笑神籤で決定。最初の笑神籤に書かれた名前は、トップバッターを務めるのは史上初となる「敗者復活組」。視聴者投票の結果、決勝最後の1枠を勝ち取ったのは2年連続の決勝進出となるインディアンスだ。「M-1最高!国民最高!」と叫び駆け足で会場へ向かった2人は、センターマイクの前に立つと「まだハァハァ言ってる」と笑いながら勢いよく漫才をスタート。審査員は「走ってきてあれだけできない。達者もいいとこ」(上沼)、「2人の呼吸が芸になってるいるので惚れ惚れした」(塙)と全員絶賛していた。
2組目の東京ホテイソンは、流行りの“謎かけ”をテーマにショーゴがボケると、たけるが独特なイントネーションでツッコミ。
3組目は昨年の決勝で10位に終わったニューヨーク。炎上ネタを組み込んだ漫才で暫定1位に躍り出る。昨年松本からツッコミをダメ出しされた屋敷は、松本に「腹立つんですけど面白かったですね」と言われると「よっしゃー!1年越しのリベンジ!」と大喜び。塙からも「新しい時事ネタのスタイル。すごくいい」と高評価だった。
3回目の決勝となった見取り図は鍛え上げた漫才の腕前を見せつけ、ニューヨークを抜いて1位に。立川は「1年でこんなに進化するんだ。よほど陰で泣いて努力したのかなと」とコメント。見取り図・盛山はコロナ禍を振り返り「お客さんの前でネタをやらせてもらえるだけでもありがたい」と語った。

写真M-1史上初めてピン芸人同士のユニットコンビで決勝進出したおいでやすこがは、こがけんの得意な歌ネタと、おいでやす小田の激しいツッコミを絶妙な漫才に昇華。見取り図に10点差を付けて1位に躍り出ると、小田は呆然とした表情。志らくは「衝撃を受けた」、松本は「単純明快なんだけど笑っちゃう」と褒める中、上沼からは「コンビを組んだほうがいい」という言葉も飛び出した。
3年ぶりの決勝となったマヂカルラブリーは野田の破天荒なボケで会場を笑いの渦に巻き込み2位に滑り込み。野田は、前回上沼からの厳しい審査に対して上半身裸になってしまったことを「すみませんでした」と謝罪。しかし上沼は「覚えてない」「ごめんごめん」と笑い飛ばし、今回のネタには「ばかばかしさが突き抜けるのは芸術」と高得点を付けた。
2年連続決勝進出となったオズワルドは、前回ネタ順がミルクボーイの次で撃沈。今年もマヂカルラブリーの次となり跳ねきれず、最終決戦進出ならず。「1回も暫定ボックス座れない!」「なんにも残せてないです」と落ち込むも、塙からは「話芸が抜群にうまい。成長している」と励まされた。
アキナは4年ぶりの決勝進出。審査員からは口々に「うまい」と褒められるも、こちらも後半という順番に泣かされ6位に。錦鯉は、長谷川の最年長とは思えない元気なギャグとボケで会場を笑わせるも、残念ながら4位。しかし松本から「優勝できなくても来年ひっぱりだこになる」とうれしい言葉が。
最後はひがみ漫才のウエストランド。結果は8位に終わるも、松本からは「刺さる言葉があった。もっと刺してほしかった。将来有望」と期待されていた。

写真最終決戦は、3位通過の見取り図、2位通過のマヂカルラブリー、1位通過のおいでやすこがの順にネタを披露。見取り図は地元自慢で張り合い、マヂカルラブリーは野田が床を転げまわる自由なボケで大暴れ、おいでやすこがは歌ネタながらも1本目とはパターンを変えて勝負。三者三様の漫才に会場は終始爆笑となった。
結果は、見取り図2票、マヂカルラブリー3票、おいでやすこが2票と接戦の末にマヂカルラブリーが優勝。野田は「最下位を取っても優勝できるので、皆さん諦めないでください」とカメラの向こうに呼びかけた。
この結果に志らくは「あれだけしゃべらずに笑いを取るのは漫才を超えて喜劇」と評価。松本は「これまでは2組で悩んだけど、今回は3組で悩んだ」と苦渋の決断だったことを告白。最後に「漫才をやることの幸せと漫才を観ることの幸せを特に感じました」と締めくくった。

写真優勝会見に臨んだマヂカルラブリーは、「うれしいって言いたいんですけど、喜びよりも、どうしちゃったんだろうって」(村上)、「僕らでよかったのかなって。あんなにしゃべってなかったので(笑)」(野田)と、2人ともまだ優勝が信じられない様子。しかし、一呼吸おいて野田は「俺はチャンピオンです。文句言わせません!」と宣言した。
今年はコロナ禍により予選回数などさまざまな変化があったため、野田は「『R-1ぐらんぷり2020』の決勝で無観客を経験したのは強かったかもしれない」とコメント。野田の「R-1ぐらんぷり2020」優勝について村上は「野田がR-1を獲ってくれたことが始まり。ここでがんばってくれたおかげで、コンビ優勝できるんじゃないかなと」と野田に感謝した。「今一番優勝を伝えたい人は?」と聞かれると、野田は「家で飼っているハムスターの“はむはむ”です。多分見てくれていると思うので」とボケ。村上は「ずっとお世話になっている先輩のグランジ佐藤大さんの顔が一番最初に頭に浮かびますね」と答えた。また野田からは、「お笑い王になりたいので、史上初の三冠獲ります!」という宣言が出る場面も。
最後に会見の司会を務めるヒロド歩美(ABCテレビアナウンサー)から、優勝の瞬間、ほかのファイナリストが喜んでいたことを聞くと、村上は「東京芸人おもしろいだろって見せられたのがよかったです」と笑顔に。野田は「前のコンビから考えると16歳くらいからM-1落ち続けてきていたので、3年前の最下位はお笑い辞めてもいいくらいの最下位だった」と明かし、「『キングオブコント2018』で決勝行ったけど大した結果じゃなくて、『R-1ぐらんぷり2020』があって、いろんなことがあって今があるのでみなさんうれしかったのかもしれないです」と喜びをにじませた。

この模様は、20日(日)午後6:34~午後10:10 ABCテレビ・テレビ朝日系列全国ネットで生放送された。

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